きみのそら ぼくのそら

姉との生活の様子を綴ります

こうえんであそんだよ(20xx、8.13)

お姉ちゃんと国営の大きな公園を訪れたときの記憶。僕は、暑さを紛らわそうとお姉ちゃんが買ってきてくれたアイスを咥えていた。

発汗、脱水、熱中症…幼い子供にとって炎天下に長時間滞在することは毒だ。しかし、誰に似たのかやんちゃな子供はそんなことを気にせず、アイスを食べ終えてすぐに緑の中を馳廻り始める。

 

「お姉ちゃん、かけっこしよ!!」

「あづう゛い…もちょっと休憩しない?」

「だめ!!やりたい!!はやく!!!」

こうなってしまったら仕方がない。kidはアイスを咥えた地蔵を動かそうと張り付きだした。

「わーかった!遊ぶ遊ぶ!!かけっこがしたいの?」

「うん!!」

ぱぁぁと云った擬音が付属していそうな笑顔で、僕はスタートの声より先に駆け出す。

「フライングじゃんんんんんん」

そう言いながらもお姉ちゃんは全力で僕を追いかけてきた。

 

日常の些細なことでも笑顔が絶えなかったあの頃。友達のいない僕に何時も寄り添ってくれたお姉ちゃん。あの無償の愛情を享受できたことは、今の僕の精神的な芯を柱のように強く補強してくれている。まだ、折れずに済みそうだ…